未経験からエンジニアになる方法とは?年収や選び方、体験談まで詳しく解説

近年、人材不足の課題などからエンジニアや技術者の需要が高まっています。
また、未経験からエンジニアを目指し、スキルアップしたいと考える人も増えており、エンジニア養成スクールなども増加しています。
しかし、未経験からエンジニアとなるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
この記事では、未経験からエンジニアになるための方法や、エンジニアの種類、年収、企業の選び方について、詳しく解説していきます。
未経験でもエンジニアになる方法

未経験からエンジニアになるには、以下の方法があります。
- スクールや職業訓練校に通う
- 独学で学ぶ
- 派遣会社や転職エージェントに登録する
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
スクールや職業訓練校に通う
まずはスクールや職業訓練校に通うという方法です。
機械系エンジニアの場合、専門学校や職業訓練校に通ったり、CADなどのスクールに通ったりして体系的に知識を身に着ける方法があります。
また、昨今では、とくにシステムエンジニアやプログラマーなどのITエンジニア向けに、プログラミング言語を用いたプログラミングについて教えるスクールも増えています。
スクールのなかには、実践的なスキルを教えてくれるだけでなく、転職支援など職探しのサポートをしてくれるところもあります。
なお、スクールを選ぶ際は料金が高すぎないか、就職実績があるか、良いレビューがあるかなど確認して選びましょう。
独学で学ぶ
独学で学ぶことも、未経験からエンジニアになる方法のひとつです。
書籍で学ぶことはもちろん、最近では有料の動画学習コースや無料の学習動画も充実しています。
オンラインコースの動画教材、あるいはYouTubeなどで学べるケースもあります。これらはコストが安く、自分のペースで学習を進められますが、モチベーション維持や不明点が出てきた時に、壁にぶつかることもあるので注意が必要です。
また、どうしてもインプットが中心の学習となってしまうため、実際に設計してみるといったアウトプット(演習)がしにくい点もデメリットです。
とくに機械系エンジニアについては、流体力学などを学ぶ必要があったり、実際に「モノ」に触れる環境があったりした方がよいため、独学では限界があるかもしれません。
派遣会社や転職エージェントに登録する
3つ目に、派遣会社や転職エージェントに登録することも検討しましょう。
派遣会社やエージェントによっては、未経験でのエンジニア就業実績が豊富なところも存在します。
研修やスキルアップのためのe-ラーニングが受講できたり、担当者からのサポートも得られたりするため、未経験での就業時にはとくに心強いと言えるでしょう。
各種サポートが受けられることによって、モチベーションも維持しやすくなっています。
なお、エンジニア派遣に関する詳細は、以下の記事もご確認ください。
厚生労働省における令和4年賃金構造基本統計調査によると、エンジニアの平均年収は以下のとおり、比較的高い傾向であることがわかります。
- システムコンサルタント・設計者・・約660万円
- 電気・電子・電気通信技術者・・約644万円
理由として、専門性の高い仕事であることや、近年エンジニア需要が高まっていることが考えられるでしょう。
参考・出典(外部リンク):令和4年賃金構造基本統計調査│厚生労働省
エンジニアの種類
エンジニアの種類として、例えば以下のような分野が存在します。
- 機械設計
- 電気設計
- IT
ITのなかでもさらにソフトウェアやネットワーク、サーバーなどに分かれます。
さらに職種については、回路設計・開発・プログラミング・サポートなどがあり、サポートなどは比較的、文系出身者でもなりやすい職種です。
エンジニアの種類について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
未経験からエンジニアになった人の体験談
ここからは、実際にエンジニア派遣として、
未経験からエンジニアになった人の体験談を紹介していきます。
今回は、エンジニア派遣のなかでも常用型派遣(正社員型派遣)の「リクルートR&Dスタッフィングへ入社したエンジニアの声を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 電線等の数値測定を行う先輩の例
- 設計・部品メーカー調整を行う先輩の例
なお、エンジニア派遣の種類については、「エンジニア派遣にも種類がある!」の章で詳細を説明しています。
電線等の数値測定を行う先輩の例
経緯 | ・専門学校に加えて大学を卒業後、化学や応用生物学など専門性の高い内容を学ぶ。 ・専門性の高いプロジェクトを多数持っていた点に魅力を感じ、新卒としてリクルートR&Dスタッフィングへ入社に入社。 |
今の仕事内容 | ワイヤーハーネス関連のプロジェクトに参加し、電線等の数値測定を行う。 |
サポート体制 | ・担当営業と毎月一度話すタイミングがあり、その時に業務やキャリアなどについて気軽に相談できて非常に助かっている。 ・職場で悩み事があった時にもすぐに対応してくれ、結果的にすぐに異動ができ心強かった。 |
入社してよかったこと | ・参加したいプロジェクトの方向性など、おおむね要望を聞いてもらえる点。 ・参加できる案件も豊富にあり、経験を積みやすい環境。 ・資格の取得支援などの制度も充実しており、自己啓発に取り組みやすくなっている点も魅力。 |
設計・部品メーカー調整を行う先輩の例
経緯 | ・登録した人材派遣会社で事務職に応募したものの、経歴や素質を見込まれて技術職に推薦される。 ・大手自動車メーカーにて図面設計などを担当。4年ほど勤めるも給与が上がらず、転職を決意。 ・待遇もよく、大手企業である安心感もあったためリクルートR&Dスタッフィングへ入社。 |
今の仕事内容 | ・設計統括部にて勤務。 ・図面作成の部門が他にあるため、比較的上流の仕事に携わっている。 |
サポート体制 | ・担当営業からのフォローが厚く、面接対策も万全であったため落ち着いて面接へ望めた。 ・すぐに1社目のプロジェクトにアサインされた。 ・現在の業務で初めて使うソフトウェアがあったが、2日間しっかり研修があり、研修を記録した動画も提供された。 ・いつでも担当営業に連絡できるという安心感がある。 |
入社してよかったこと | ・転職したことで上流工程にステップアップでき、お客様に対しても提案ができるようになってやりがいも感じている。 ・入社時や担当営業からのサポートなど、複数の要因があり安心して働けている。 ・家賃補助も手厚く、かなり助かっている。 |
エンジニアになる際におすすめの企業の選び方
エンジニアになる際、派遣会社やエージェント、就業先企業を選ぶ際のポイントとして、以下の内容が挙げられます。
- やりたいことを洗い出してみる
- 成長できる風土や環境があるか
- 企業の業態にも注目する
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
やりたいことを洗い出してみる
キャリアを成功させるためには、自分の適性や興味のあることと方向性が合っているかという点が重要です。
まずはどんなエンジニアになりたいのか、自分のやりたいことや向いていそうな職種について洗い出してみましょう。
また、なぜそのように感じているかを、これまでの自分の経験から照らし合わせて言語化しておくとよいです。言語化しておくことで、派遣会社や企業との面談・面接の際にも役に立ちます。
成長できる風土や環境があるか
自分のキャリアを形成していく上で、組織からのサポートは欠かせません。
あらかじめ組織文化や風土が自分に合っており、成長できそうかなどはよく確認しておきましょう。また、以下のような点を具体的にチェックしておくと、さらによいでしょう。
- サポート体制や実績
- IR(投資家向けの情報)も見ると良い
サポート体制や実績
会社がどのように従業員をサポートしてくれるかを確認してみましょう。具体的には、階層別研修の実施や自己学習・自己啓発をサポートする制度があるか、またそれがきちんと利用されているかなどがわかりやすいポイントです。
資格を取得すると報奨金などを出している企業もあります。未経験の場合は、ブラザーシスター制度のようなメンター制度があるとさらに安心です。
IR(投資家向けの情報)も見ると良い
気になっている企業がIRを公開している場合は、IRにも目を通しておくと良いでしょう。
IRとはInvestor Relationsの略で、企業が投資家向けに財務状況などの情報を提供することです。
投資家が投資判断のために参考にするものですが、企業が目指す方向性や組織の構成から力を入れている取り組みまでわかるため、より深く企業を理解するために役立ちます。
企業の業態にも注目する
企業の業態にも注目してみましょう。業態には主に以下の2つがあります。
- 自社開発(メーカー)
- 受託
自社開発(メーカー)
自社のプロダクトやサービスを開発するのが自社開発(メーカー)です。社内で利用するシステムや製品を作る場合と、社外に提供する製品やシステムを作る場合があります。
クライアントワークではないため、納期やタスクの締め切りなどについて比較的融通が効くこともあり、自由度の高さが特徴です。
また、自社に全て裁量があるため新しい技術への挑戦もしやすく、スキルアップにつなげやすいと言えるでしょう。
受託
受託開発は、クライアント企業からの依頼を受けて開発を行う業態です。
客先に常駐するケースと、自社で作業するケースがあります。複数のクライアントから来る仕事をこなすことで、多様な経験を積めスキルアップも可能です。
クライアント企業に納品を行うため、クライアントの急な要望に対応が必要になるなど、スケジュールがタイトになる場合もあります。
未経験からエンジニアとして働くなら「エンジニア派遣」の検討もおすすめ
未経験でエンジニアとして働く場合、自分で一から仕事を探すとなると、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
そんな場合は、「エンジニア派遣」で働くことを選択肢のひとつとしておすすめします。
エンジニア派遣では、派遣先企業探しはもちろん、未経験者向けの研修や面談などのサポートも受けられるため、モチベーション維持にも役立ちます。
エンジニア派遣にも種類がある!
エンジニア派遣には主に登録型派遣と常用型派遣(正社員型派遣)という2つの形態があります。
種類 | 登録型派遣(有期) | 常用型派遣(正社員型派遣) |
概要 | ・「派遣社員」として派遣元会社と雇用契約を結び、派遣先企業で就業する。 ・一般的に3か月~1年未満での契約の更新を行うことが多く、最大でも3年契約が原則。 | ・「正社員」として派遣元会社と雇用契約を結び、派遣先企業で就業する。 ・基本的には、定年まで就労が可能。 |
メリット | ・派遣会社への登録や、就業先を見つけるのが比較的容易 。 ・未経験でも就労しやすい ・最大でも3年契約であるため、短期的に働きたい人には向いている。 | ・派遣元企業との正社員雇用のため、キャリア支援などのサポートが充実しており、新たな案件への配属までの期間が短い。 ・配属までの待機期間も給与を受け取れる。 |
デメリット | ・派遣先との契約が完了すると次の就業先が決まるまで給与が受け取れない。 | ・求人案件が少ない傾向にある。 |
登録型派遣は、一般的に3か月~1年未満で契約の更新を行うことが多く、最大でも3年が契約期間です。誰でも登録がしやすく、職種や企業など、ポジションの多様さが魅力です。デメリットは派遣先との契約が完了すると、次が決まるまで給与を受け取れない点です。
一方、常用型派遣(正社員型派遣)は登録型派遣とは異なり、正社員として派遣元企業に所属し、派遣先企業で就業します。派遣先企業における契約が終わっても派遣元企業から給与を受け取れる点がメリットですが、求人案件が少ない傾向にあるのがデメリットです。
未経験からエンジニア派遣を目指す場合には、手厚いサポートがあり長期的なキャリア形成も目指せる「常用型派遣」が理想的です。
リクルートR&Dスタッフィングでは、常用型派遣にて就業するエンジニアの方を支援しています。
まとめ
未経験からエンジニアになるには、スクールや職業訓練校に通う・独学で学ぶ・派遣会社や転職エージェントに登録するといった方法があります。
それぞれの方法にメリット・デメリットがあるので、自分に合うと感じた方法を選びましょう。
手厚いサポートも受けながら、未経験でもエンジニアとして就業したい場合は、常用型派遣で案件を探してみることをおすすめします。
リクルートR&Dスタッフィングでは、エンジニアの豊富なサポート実績があります。
興味のある方は、ぜひ下記のページよりご確認ください。
記事監修

株式会社リクルートR&Dスタッフィング HR部 部長
2006年、株式会社プロアウト(現リクルートR&Dスタッフィング)創業に伴い入社。
関東から九州まで幅広い現場でエンジニア派遣によるクライアント支援とスタッフサポートに従事。
首都圏エリア統括を経験後、2017年より現職にて同社採用責任者。
国内採用戦略および海外大学との連携によるグローバル採用など豊富な実績を持つ。
経験者から未経験者まで、一人ひとりの活躍を実現するエンジニア採用を目指している。