ITエンジニアへの転職は未経験でもできる?成功させるポイントや体験談を紹介

ITエンジニアへの転職は未経験でもできる?成功させるポイントや体験談を紹介

ITエンジニアへの転職を考えている方のなかには、「ITスキルや経験がないから難しい」「異業種からも転職できるの?」と悩んでいる方もいるかもしれません。

しかし実は、未経験で資格がなくても、ITエンジニアへの転職は可能です。

本記事では、未経験者がITエンジニアに転職するために準備することや、先輩の成功・失敗談、キャリアアップするための心構えを紹介します。ITエンジニアへの転職を検討している場合は、ぜひ参考にしてみてください。

未経験・資格なしでもITエンジニアへの転職はできる

ITエンジニアへの転職は、IT業界で働いた経験がある、もしくはIT関連の資格を取得している方が有利になる可能性もあります。

しかし、ITエンジニアは未経験で資格がなくても目指せる職種です。

その理由として、IT人材の不足が挙げられます。近年のIT技術の急速な発展でIT人材への需要が高まり、IT業界の人手不足が深刻化しているのです。

深刻化したIT人材の不足にともない、未経験者の採用を積極的に実施し、採用後の教育に力を入れる企業も少なくありません。

また、ITエンジニアのなかには、業務フローがマニュアル化されていて、経験が浅くても挑戦できる職種もあります。例えば、ソフトウェアのテストを計画書に沿ってテストを実施する仕事は、未経験者でも対応が可能です。

ITエンジニアにはどんな職種がある?【一覧表で紹介】

ITエンジニアには、様々な職種が存在します。ここでは、ITエンジニアの代表的な8つの職種と仕事内容を、一覧表にまとめて紹介します。

職種仕事内容
システムエンジニア・システムの設計・開発を行う ・要件分析や設計、プログラミング、テスト、運用など、システム全体のサイクルを管理する
プログラマー・システムエンジニアが設計したプログラムの仕様書をもとに、システムが正しく作動するようプログラミングを行う
ネットワークエンジニア・ネットワークシステムの設計や最適化、セキュリティ対策、トラブルへの対応、ネットワーク機器の設定や管理などを行う
Webエンジニア・クライアント要件を理解し、フロントエンド(ユーザーインタフェース)、バックエンド(サーバーサイド処理)、データベースなどを統合して使いやすいウェブアプリケーションなどのWebサービスを開発
インフラエンジニア・ITインフラストラクチャーの設計、構築、運用、保守を担当 ・サーバーやネットワーク機器の設定・管理、クラウドサービスの導入・運用、セキュリティ対策、バックアップ・復旧、パフォーマンスチューニングを行う
社内システム(SE)・企業内部向けの情報システムの設計・構築・運用を担当 ・ユーザー要件を把握し、システムの設計・開発を行い、トラブルへの対応やメンテナンスも担当
ITコンサルタント・クライアント企業のビジネス課題を解決するために、IT戦略の立案・提案を行う ・ビジネスニーズの分析、システム要件の定義、適切なITソリューションを提案する
プロジェクトマネージャー・プロジェクトの計画、実行、管理など幅広く担当 ・タスクの割り当て、リソース管理、進捗の把握、リスク評価・対策などを行い、プロジェクトの目標達成に向けた方針を策定

未経験で目指しやすい職種として、プログラマーやシステムエンジニアなどが挙げられます。まずは現場で実践を積んで、関心のある職種へステップアップしていくと良いでしょう。

ITエンジニアのキャリア・年収

次に、ITエンジニアのキャリアや年収を紹介します。次の図は、厚生労働省による「IT業界におけるキャリアパスの一例」です。

出典:ITの仕事について|厚生労働省

上の図から、未経験でシステムエンジニアやプログラマーとして採用されたとしても、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど、多様なキャリアを構築できることがわかります。

一般的にプロジェクトマネージャーやITコンサルタントの平均年収は、システムエンジニアやプログラマーよりも高くなる傾向にあります。

  • プロジェクトマネージャー…686万円
  • ITコンサルタント…590万円

ITエンジニアの平均年収は442万円ですが、未経験から始めると平均年収よりも低くなってしまう可能性があります。

しかし、転職した当初は高年収ではなくても、キャリアアップのチャンスは入社後にもあります。キャリアパスを踏まえて仕事に取り組むことが大切です。

関連リンク
未経験からエンジニアになる方法とは?年収や選び方、体験談まで詳しく解説

転職で年収アップは可能

出典:2023 年 4-6 月期 転職時の賃金変動状況|株式会社リクルート

株式会社リクルートの前職と比べ賃金が 1 割以上増加した転職決定者の割合に関する調査(職種別:ITエンジニアの場合)では、2023年4~6月に転職を決めた4割ものITエンジニアが、前職と比べ賃金が1割以上増加していることがわかりました。

年度別に見ても年収は上昇傾向にあるため、転職による年収アップの可能性もあるかもしれません。

未経験者がITエンジニアに転職するために準備すること

未経験者がITエンジニアに転職するために準備すべきポイントとして、主に次の4つがあります。

  • ITエンジニアに必要なスキルを知る
  • 資格取得に向けて勉強をする
  • 志望動機やアピールポイントを整理する
  • 転職支援サービスを利用する

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

ITエンジニアに必要なスキルを知る

未経験でITエンジニアを目指すためには、まずITエンジニアに必要なスキルを知ることが大切です。次の表では、ITエンジニアの職種別に求められるスキル・知識をまとめました。

職種仕事内容求められるスキル・知識
システムエンジニア・要件定義 ・基本設計 ・詳細設計 ・プログラミング(プログラマーに依頼する場合もある) ・テスト ・運用、保守【求められるスキル】 ・コミュニケーション能力 ・論理的思考能力 ・プロジェクト管理能力 ・ITスキル
【必要な言語】 C言語/MySQL/PostgreSQL/SQL Server/Java/JavaScript/Python/Ruby/PHP/Swift/VisualBasic.NET/Goなど
プログラマー・プログラミング ・APIの開発 ・データベースの構築・操作の実装 ・テスト ・管理【求められるスキル】 ・プログラミングスキル ・論理的思考能力 ・OS、ミドルウェアに関する知識
【必要な言語】 Java/C言語/C++/Java/C#/JavaScript/Ruby/PHP/Swift/Kotlinなど
ネットワークエンジニア・ネットワーク設計 ・ネットワーク構築 ・ネットワーク運用 ・ネットワーク保守【求められるスキル】 ・コミュニケーション能力 ・ネットワーク機器に関する知識 ・課題解決能力
【必要な言語】 Python/JavaScript/Ruby/Javaなど
Webエンジニア・Webサイトのデザイン以外の開発全般 (フロントエンド・バックエンドエンジニアの2種類に分かれる)【求められるスキル】 ・データベースに関する知識 ・問題解決能力 ・プログラミングスキル
【必要な言語】 HTML/JavaScript/CSS/Ruby/PHP/Pythonなど
インフラエンジニア・要件定義 ・設計 ・構築 ・運用、保守【求められるスキル】 ・サーバーやネットワークに関する知識やスキル ・AWSなどシステム基盤に関する知識やスキル
【必要な言語】 Python/Ruby/Java/Shell/DOSコマンドとPowerShellなど
社内システム(SE)・システムの予算作成、管理 ・システム企画や導入 ・システム開発、ベンダーとの調整 ・運用、保守 ・社内の問い合わせ対応【求められるスキル】 ・プロジェクトマネジメントスキル ・予算管理能力 ・プログラミングスキル ・コミュニケーション能力
【必要な言語】 PHP/Java/Python/COBOL/Ruby/JavaScript/C言語/C++など
ITコンサルタント・ヒアリング、分析 ・クライアントへの提案 ・マネジメント【求められるスキル】 ・課題解決能力 ・コミュニケーション能力 ・論理的思考力
【必要な言語】 Java/PHP/Ruby/Visual Basic/Pythonなど
プロジェクトマネージャー・システム開発計画の策定 ・プロジェクトチームの編成 ・プロジェクト推進、マネジメント ・チーム内のサポート ・評価、レビュー【求められるスキル】 ・交渉力 ・マネジメント能力 ・コミュニケーション能力
【必要な言語】 HTML/CSS/JavaScript/Ruby/Java/Pythonなど

転職を検討している、あるいは関心のある職種で求められるスキル・知識をあらかじめ把握しておくことが大切です。

資格取得に向けて勉強をする

ITエンジニアに転職するために、必ずしも資格の取得が必要というわけではありません。

しかし、資格があれば転職活動でアピールにつながり、就職後もスムーズに業務を始められる可能性があります。

ここでは、具体的な例として「プログラマー」を取り上げ、おすすめの資格と概要を紹介します。

▼プログラマーにおすすめの資格

ITパスポート試験・ITに関する基礎的な知識を証明できる国家試験 ・情報セキュリティ、情報デザイン、企業コンプライアンスや経営戦略など、幅広いIT基礎知識を習得できる
Oracle Certified Java Programmer・Oracle社が実施している試験 ・Javaの資格試験で最も知名度の高い資格 ・企業システム、クラウドサービス、スマートデバイスなどの開発で活用するスキルを証明できる
C言語プログラミング能力認定試験・サーティファイが実施する、プログラム初心者から経験者まで幅広いスキルの測定を目的とした試験 ・難易度別に3段階に分かれており、基礎から応用まで習得できる。
Ruby技術者認定試験制度・Rubyベースのシステム設計・開発・運用するエンジニアなどを対象とした認定試験制度 ・Rubyを活用する上で必要な幅広い知識を習得したことを証明できる

IT業界が未経験の方は、基礎知識を習得できる「ITパスポート試験」から挑戦してみるとよいでしょう。

志望動機やアピールポイントを整理する

とくに未経験でITエンジニアに転職する場合は、ITエンジニアを目指す理由や過去の経験に基づくアピールポイントを整理しておくことも重要です。

いくつかサンプルを紹介するので、志望動機やアピールポイントを考える際に活用してみてください。

▼志望動機の例

・飲食店の仕事でモバイルオーダーを導入したところ、売上が上昇して業務効率化につながった。これがきっかけで、エンジニアの仕事に興味を持ち始めた。
・IT技術が必要不可欠な現代で、エンジニアの仕事の需要は高く、私も人々の生活を便利にできる仕事に携わりたいと考えた。
・ITサービスや製品を考え、提案、改善してクライアントの課題を解決できる、やりがいのある仕事をしたいと思った。

▼アピールポイントの例

・前職で、関係者とコミュニケーションを取りながら業務を進めることにやりがいを感じた。次はクライアントやユーザーの声を聴きながら開発を進めるITエンジニアとして、その経験を生かしたい。
・コツコツと目標を達成していくことが得意で、常に新しいものに興味を持っている。そのため、ITエンジニアとして新しいスキルや技術を学び続ける姿勢を大切にできる。
・営業として、どのような状況でも粘り強く物事に取り組んできた。ITエンジニアとしてもクライアントのニーズや本音を引き出すために、粘り強く調査やヒアリングができる。

転職支援サービスを利用する

未経験社がITエンジニアに転職する場合は、転職支援サービスの利用もおすすめです。

転職支援サービスを利用すると、一人ではなかなか見つけられない求人や正確な情報を取得できるメリットがあります。

さらに、求職者それぞれの適性に合った転職の実現に向けて、キャリアアドバイザーのサポートも付いています。

未経験者がITエンジニアへ転職!先輩の成功談と失敗談

未経験でITエンジニアへ転職した先輩の成功談と失敗談を見ていきましょう。

【成功談】資格取得でアピールし、異業種からITエンジニアへキャリアチェンジできた

まずは、未経験からITエンジニアへの転職を成功させた方のストーリーを紹介します。

前職ではやりがいを感じられず、需要が高いIT業界へ異業種から飛び込みました。転職時に熱意を伝えるため、事前にITパスポートを勉強して取得。面接では未経験ながらも基礎知識があることをアピールしました。
その結果、面接官に知識や学習意欲があると評価してもらえ、転職活動に成功しました。

【失敗談】求人探しや周りに相談できる人がいなかった

続いて、失敗談を紹介します。

転職支援サービスを利用していなかったので、未経験でもITエンジニアとして転職できる求人がなかなか見つけられず、苦労しました。
また、転職活動時や就労後も、周りに相談できる人やサポートしてくれる人がいなかったので、悩んだときにどうすれば良いかわからず、途方に暮れることが多かったです。

このような失敗を防ぐための方法として、常用型(正社員型)派遣会社を利用してITエンジニアを目指すことも検討してみてはいかがでしょうか。

常用型(正社員型)派遣会社のリクルートR&Dスタッフィングでは、20代社員の44%が、文系出身の未経験から技術職をスタート(※)しており、6,000件以上の豊富なお仕事事例があります。

さらに、就労後も担当者との定期的な面談など、充実したサポートが受けられるので未経験者でも安心して働けます。

興味のある方は、ぜひ下記のページよりご確認ください。
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(※)2023年4月時点

未経験者がITエンジニアとしてキャリアアップするための心構え

未経験者がITエンジニアに転職した後、キャリアアップを目指すための心構えとして、次の2つが大切になります。

  • 継続して勉強する
  • ITスキル以外の要素も身につける

それぞれ、詳しく説明していきます。

継続して勉強する

ITエンジニアとしてキャリアアップするには、転職後も勉強し続ける姿勢が大切です。

ITに関連する技術は、日々進化しています。通常の業務を積み重ねながら、新しい技術やスキルを勉強することが必要です。

ITスキル以外の要素も身につける

ITエンジニアとしてキャリアアップするために、ITスキル以外の要素も身につけましょう。

ITエンジニアの仕事では、コミュニケーション能力やマネジメント能力など、良好な人間関係を構築するヒューマンスキルが必要です。

仕事をしながら積極的に上司や同僚とコミュニケーションを取ったり、同業者の交流会に参加したりして、多様なスキルを身につけていきましょう。

未経験なら「常用型(正社員型)派遣エンジニア」への転職もおすすめ

未経験でITエンジニアへの転職を目指すなら「常用型(正社員型)派遣エンジニア」を利用するのも一つの方法です。

常用型(正社員型)派遣エンジニアは、正社員として派遣元企業へ入社し、プロジェクト単位でクライアント企業へ派遣されるワークスタイルです。大手・優良企業で就労できる可能性もあり、大きなプロジェクトに関わりながら実務経験を積めるチャンスがあります。

常用型(正社員型)派遣会社の「リクルートR&Dスタッフィング」では、入社時研修からスキル研修まで、100コース以上の研修が用意されています。また資格取得支援やサポート体制も整っているので、安心した環境で働けることが魅力です。

ITエンジニア未経験者はもちろん、経験者も利用できます。興味のある方は、ぜひ下記のページよりご確認ください。

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先輩社員の声

未経験からリクルートR&Dスタッフィングへ正社員として入社し、ITエンジニアとして働く先輩社員の声を紹介します。

Webアプリとして提供されている帳票を作成するシステムの設計・開発・テスト・保守の作業を実施しています。
前職ではシステムインテグレータの技術社員としてマネジメント業務を含むプログラマーとして勤務しており、自身のマネジメント含めたスキル不足を感じていました。

まとめ

今回は、未経験でITエンジニアを目指したい方に向けて、ITエンジニアは未経験でもなれるのか、転職を成功させるために準備すべきことなどについて、詳しく解説しました。

ITエンジニアは、未経験でも目指すことのできる職種ですが、転職してからも継続して学び続ける必要があります。基本的には成果重視の業界であるため、努力次第では年収アップも夢ではありません。

未経験でITエンジニアへの転職活動をすることに不安に感じる場合は、リクルートグループの技術職「正社員型」派遣会社である「リクルートR&Dスタッフィング」を検討してみてはいかがでしょうか。

興味のある方は、ぜひ下記のページより詳細をご確認ください。

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記事監修

緒方 誠

株式会社リクルートR&Dスタッフィング HR部 部長
2006年、株式会社プロアウト(現リクルートR&Dスタッフィング)創業に伴い入社。
関東から九州まで幅広い現場でエンジニア派遣によるクライアント支援とスタッフサポートに従事。
首都圏エリア統括を経験後、2017年より現職にて同社採用責任者。
国内採用戦略および海外大学との連携によるグローバル採用など豊富な実績を持つ。
経験者から未経験者まで、一人ひとりの活躍を実現するエンジニア採用を目指している。