エンジニア派遣で働くメリットとは?知っておくべき種類や仕組み、年収

多様な働き方が増えてきている現在、直接雇用の正社員ではなく、派遣として働く選択をする人も多いです。
エンジニアを目指す人のなかにも、柔軟な働き方を求めて、派遣雇用を検討する人も多いのではないでしょうか。
本記事では、エンジニア派遣として働くことを検討している方に向けて、エンジニア派遣の種類や具体的な職種から、気になる平均年収やメリット、デメリットまでわかりやすく解説していきます。
多様な働き方が増えてきている現在、直接雇用の正社員ではなく、派遣として働く選択をする人も多いです。
エンジニアを目指す人のなかにも、柔軟な働き方を求めて、派遣雇用を検討する人も多いのではないでしょうか。
本記事では、エンジニア派遣として働くことを検討している方に向けて、エンジニア派遣の種類や具体的な職種から、気になる平均年収やメリット、デメリットまでわかりやすく解説していきます。
エンジニア派遣とは
エンジニア派遣とは、派遣会社からの紹介を受けて、派遣先企業で業務を行う働き方です。
直接雇用の正社員との違いとして、以下の内容が挙げられます。
雇用形態 | エンジニア派遣 | 直接雇用の正社員 |
契約形態 | 派遣会社と雇用契約 | 勤務先の企業と直接雇用契約 |
柔軟な働き方 | 〇 | △ |
長期的なキャリア形成 | 登録型派遣:△ 常用型派遣:〇 | 〇 |
安定性 | 登録型派遣:△ 常用型派遣:〇 | 〇 |
エンジニア派遣は柔軟な働き方を選べるなどのメリットも多い一方、直接雇用の正社員と比較して雇用が安定しなかったり、長期的なキャリア形成が難しかったりする場合があります。
また、エンジニア派遣のなかでも「登録型派遣」と「常用型派遣」の2種類に分けられます。
エンジニア派遣として働くことを選択する前に、それぞれの仕組みやメリット、デメリットについて理解を深めましょう。
知っておきたいエンジニア派遣の種類と仕組み

エンジニア派遣の職種や平均給与などを知る前に、エンジニア派遣には「登録型派遣」と「常用型派遣」の2種類があることを覚えておきましょう。
共に同じ「派遣」という括りですが、以下のような違いがあります。
種類 | 登録型派遣 | 常用型派遣 |
仕組み | 派遣会社に登録し 派遣先の企業で働く | 派遣会社と 直接雇用の正社員同様の契約を結んだ上で、派遣先の企業で働く |
契約 期間 | 最大3年まで(有期雇用) | 基本的になし(無期限) |
給与 | 派遣先企業で就労している間は受け取れる | 派遣先企業での契約が終了しても受け取れる |
それぞれの仕組みについて、詳しく見ていきましょう。
登録型派遣
「派遣」と呼ばれる働き方は、一般的に「登録型派遣」を指す場合が多いです。
就労を希望するエンジニアが派遣会社に登録し、派遣先の企業が見つかり次第、就労を開始します。なお、派遣先企業での就労が決定する度に、登録した派遣会社と有期契約を結ぶ必要があります。
登録型派遣のメリットは、募集職種や受け入れ可能な企業が多い点です。しかし、契約期間満了後は雇用契約が終了し、次の派遣先企業が見つかるまで給与を受け取れません。そのため、登録型派遣は雇用が安定しづらい可能性があります。
契約期間は最大3年間のため、「短期的に働きたい」「転居などのライフスタイルに合わせて、就労先を柔軟に変えたい」と思う方には向いているでしょう。
常用型派遣(正社員型派遣)
常用型派遣は「正社員型派遣」または「無期雇用派遣」とも呼ばれる雇用形態です。登録型派遣とは異なり、派遣元企業である派遣会社と、直接雇用の正社員同様の契約を結びます。
派遣会社との雇用期間は基本的に無期限であるため、もし派遣先企業との契約が終了しても、派遣会社から給与を受け取ることが可能で、定年まで働けるケースが多いため、雇用が安定しやすいというメリットがあります。
「派遣でもなるべく安定したい」「収入を途絶えさせたくない」と思う方には「常用型派遣」がおすすめです。
なかでもリクルートR&Dスタッフィングは、エンジニアなどの幅広い技術職の支援をしている、常用型派遣会社です。
興味のある方は、ぜひ下記のページよりご確認ください。
エンジニア派遣として働ける職種

ここでは、エンジニア派遣として働ける職種を紹介します。
エンジニアと聞くと、プログラマーなどのITエンジニアを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際はプログラマーなどのITエンジニア以外にも、以下のような様々な職種があります。
- 機械エンジニア
- 電気電子系エンジニア
- 生産管理系エンジニア
- セールスエンジニア
エンジニア派遣では、上記のような様々なポジションについて、企業側の求める条件に応じてコンサルタントが候補者を推薦します。
エンジニア派遣の時給相場や年収
エンジニア派遣における時給や、年収の相場は気になるポイントの一つです。
株式会社リクルートが行った2021年の調査では、関東・東海・関西の三大都市圏における派遣社員の平均時給は1,719円でした。
さらに、株式会社労政行政が発表している2022年度の年間所定労働時間、1909時間をかけると、平均想定年収は328万1,571円と算出できます。
ただし、これらはあくまで参考値であり、実際は働く企業やポジション、スキルによって、オファーを受ける時給や想定年収は異なります。
より高い時給や年収を目指すなら、特定の業種における専門性や強みを磨くことが重要と言えます。
参考・出典(外部リンク):-2021 年 3 月度 派遣スタッフ募集時平均時給調査-│株式会社リクルート
エンジニア派遣で働くメリット

エンジニア派遣で働くメリットとして、以下の内容があります。
- 就業先の選択肢が広がる
- 複数の企業で経験を積める
- 大手企業で働ける
- ライフスタイルにあった柔軟な働き方ができる
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
就業先の選択肢が広がる
自分のスキルに応じて派遣会社からの紹介を受けられるため、就業先の選択肢が広がるメリットがあります。
具体的には、IT分野をはじめとして、自動車業界におけるエンジニア業務・CADを使った設計業務など、幅広い業種・業界での就業が可能です。
また、コンサルタントのアドバイスなどによって、自分では気づけなかった新たな適性を知れることで、これまで想定していなかった道が開ける可能性もあるでしょう。
さらに、教育が手厚い派遣会社であれば、未経験者を採用している例も多くあります。
なかでも、正社員型派遣会社のリクルートR&Dスタッフィングは、月に一回、担当者が状況や悩みなどをヒアリングしてくれるなど、手厚いサポートを提供しています。そのため、未経験者でも安心して働くことができるでしょう。
複数の企業で経験を積める
複数の企業で経験を積めるのも、エンジニア派遣のメリットです。
直接雇用の正社員の場合、一般的に一つの会社で長く働くことが前提です。しかし、エンジニア派遣であればライフステージに合わせて、仕事とプライベートを両立しながら、条件に合致した就業先を見つけやすくなります。
複数の企業で経験を積むことで、大規模なプロジェクトに関われたり、新たなメンバーと一緒に仕事をすることで刺激を受けられたりと、視野を広げることも可能になります。
大手企業で働ける
大手企業に、直接雇用の正社員として内定をもらうことは、比較的困難です。
しかし、エンジニア派遣の場合、大手企業で就労できるチャンスが広がります。そのため、大手企業ならではの環境や働き方を目の当たりにできる点もエンジニア派遣で働くメリットと言えるでしょう。
また、エンジニア派遣の場合は未経験者であっても、派遣会社や就業先のサポートを受けながら働くことが可能です。
語学や特定のプログラミング言語・スキルを活かしたい場合も、大手企業でポジションが見つかることがあります。
ライフスタイルにあった柔軟な働き方ができる
直接雇用の正社員の場合、勤務形態や勤務日数が細かく定められているため、働きづらさを感じる人もいます。しかし、エンジニア派遣の場合は勤務地や勤務時間など、自分の条件に合う企業を紹介してくれ、自分のライフスタイルを大きく変えることなく働くことが可能です。
また、派遣会社の担当者より強力なサポートを受けられることも、自分のライフスタイルに合う働き方を実現できる大きな理由です。
例えば、業務量が多く、残業が増えてしまっている場合は、派遣会社に相談すれば、就業先にその旨を伝えた上で調整してくれます。
リクルートR&Dスタッフィングで実際に雇用契約を結んでいる社員からは「就業に関する希望を伝えることができた」「残業が少なく、日々メンタル的にも穏やかに過ごせている」などの声が上がっています。
エンジニア派遣で働くデメリット

続いて、エンジニア派遣で働くデメリットや注意点を紹介します。
- 雇用が安定しない
- 長期的なキャリアを形成しにくい場合がある
それぞれについて、詳しく説明します。
雇用が安定しない
エンジニア派遣で働く場合、就労時に派遣期間を決めて契約します。
契約が更新されない場合は、次の職を探す必要があるため、雇用が安定しないデメリットがあります。
ただし、エンジニア派遣のなかでも「常用型派遣」の場合は、60歳を定年としている企業もあり、必ずしも雇用が安定しないというわけではありません。
ちなみに、リクルートR&Dスタッフィングは雇用契約の期限なく、定年まで働くことができます。
長期的なキャリアを形成しにくい場合がある
直接雇用の正社員として働く場合とは異なり、長期的なキャリア形成をしにくい場合もあります。
理由として、契約期間が設けられているエンジニア派遣の場合、長期間のプロジェクトに参加しづらかったり、直接雇用の正社員と比べて裁量の大きい仕事を任せてもらえなかったりすることがあり得るからです。
しかし、常用型派遣の場合は必ずしもそうではありません。派遣先が変更となった場合でも、定年までのキャリア形成を視野に入れて、次の派遣先を検討することが可能です。
エンジニア派遣に関するよくある質問
ここからは、エンジニア派遣に関するよくある質問について解説します。
- 未経験でもエンジニアを目指せますか?
- SESとエンジニア派遣の違いを教えてください。
- 派遣先で「直接雇用」の正社員エンジニアになることは可能ですか?
エンジニア派遣で働く前に、気になる疑問を解消しましょう。
未経験でもエンジニアを目指せますか?
結論、未経験でもエンジニアを目指すことは可能です。
現在、IT産業の急速な発展に伴いエンジニアの需要が高まっていますが、同時に人材不足の問題も発生しています。
人材不足の解消に向けて、多くの企業が未経験者を採用し、エンジニアになるための教育を提供しているため、未経験でもエンジニアを目指せる環境は十分にあると言えるでしょう。
ただし、なかには最低限のITスキルが求められる求人もあります。あらかじめ、条件を詳しく確認しましょう。
また、IT技術は常に進化しているので、学習意欲を持ち続けることも大切です。
SESとエンジニア派遣の違いを教えてください。
SES(System Engineering Service)とは、システムエンジニアリングサービスを提供する「SES企業」から、現場で必要とされる役務を提供する契約形態のことを指します。
種類 | SES | エンジニア派遣 |
契約形態 | SES企業からの役務提供 | 派遣会社から エンジニアを派遣 |
業務指示 | SES企業 | 派遣先企業 |
SESが発注元と結ぶ契約は準委任契約です。業務に従事するエンジニアは、SES企業の指示に従って業務を行うため、発注元には業務指示を行う権利がありません。
一方、エンジニア派遣の場合は、エンジニアが派遣会社と「雇用契約」を結び、派遣先企業は派遣会社と「派遣契約」を結びます。SESとは異なり、業務指示は派遣先企業が行います。
派遣先で「直接雇用」の正社員エンジニアになることは可能ですか?
派遣として働く場合は「派遣元企業」に属します。
いずれは直接雇用の正社員として働きたい希望があれば、前述した「紹介予定派遣」を利用しましょう。
まとめ
派遣の種類として、従来は「登録型派遣」が主流でしたが、現在は、派遣会社と直接雇用の正社員同様の契約を結ぶ「常用型派遣」の利用も増えています。
常用型派遣(正社員型派遣)は基本的に定年まで無期限で働くことができるため、雇用の不安定さや長期的なキャリア形成の問題を解消できる働き方です。
エンジニアとして、常用型派遣で働くという選択肢も、ぜひ検討してみてください。
なお、リクルートR&Dスタッフィングでは、技術職として働く方を募集しています。
興味のある方は、ぜひ下記のページよりご確認ください。
記事監修

株式会社リクルートR&Dスタッフィング HR部 部長
2006年、株式会社プロアウト(現リクルートR&Dスタッフィング)創業に伴い入社。
関東から九州まで幅広い現場でエンジニア派遣によるクライアント支援とスタッフサポートに従事。
首都圏エリア統括を経験後、2017年より現職にて同社採用責任者。
国内採用戦略および海外大学との連携によるグローバル採用など豊富な実績を持つ。
経験者から未経験者まで、一人ひとりの活躍を実現するエンジニア採用を目指している。